COTレポートって?
マーケットにおいて強大な影響力を持つ実需企業や機関投資家などは、そのトレードを毎週報告することになっており、その貴重な情報はCOTレポートとして誰でも見ることがきできます。
具体的には、CFTC(米商品先物取引委員会)が、毎週火曜日のマーケット引け後に報告された先物建玉データを、金曜日の引け後に発表しています。
当サイトでは、そのままでは理解しにくいCOTレポートを「項目別にランキング表示」、「チャート化」することで、より分析しやすくしています。
※データ元:
CFTC(米商品先物取引委員会)サイト
レポートの使い方
COTレポートでは、報告者を大きく3主体に分類しており、その主体別ポジションの偏りを活かしてトレードすることができます。参加者は、次の3つに分けられています。
- コマーシャルズ
実際に商品を使用し、生産したりする実需企業。その商品のプロとして、マーケットについては誰よりもよく知っている。市場参加の目的は「急激な価格変動」に備えたり、「生産者としての利益を確定」するためのヘッジ目的。
- 大口トレーダー
市場参加の目的は、安く買って高く売ることで、すなわちマーケットのスイングを利用して利益をあげること。
- 小口トレーダー
情報量において劣り、平均的な投資成績も3主体の中で最低。
そして、これら3主体の平均投資成績を比較すると、「
コマーシャルズ > 大口トレーダー > 小口トレーダー」
となることから、以下のようなトレードが考えられます。
コマーシャルズの総取組高が減少もしくはマイナスに傾いている一方で
大口トレーダーと小口トレーダーが大量に買いに傾いてる
⇒ 相場の天井が近い
その反対に、
コマーシャルズの総取組高が増加もしくはプラスに傾いている一方で
大口トレーダーと小口トレーダーが大量に売り傾いてる
⇒ 相場の底が近い
※参考書籍
『ラリー・ウィリアムズの「インサイダー情報」で儲ける方法』 (ウィザードブックシリーズ)
新しいデータ形式
CFTCは、市場環境や参加主体の変化に対応するため、上記の3主体による分類(旧形式)に加え、さらに細かく分類した新形式でのデータ公開を行っています。
新形式では、旧形式におい「Swap Dealers」は「コマーシャルズ」の中に含まれていましたが、一つのカテゴリーとして分類されるようになりました。 また旧形式における大口トレーダーも、新形式では「Managed Money」「Other Reportables」に分けられています。
- Comercials
生産者や現物扱い業者など旧形式におけるコマーシャルズに相当
- Swap Dealers
A “swap dealer” is an entity that deals primarily in swaps for a commodity and uses the futures
markets to manage or hedge the risk associated with those swaps transactions. The swap dealer’s
counterparties may be speculative traders, like hedge funds, or traditional commercial clients that
are managing risk arising from their dealings in the physical commodity.
- Managed Money
商品投資顧問業者(CTA)、商品先物投資運用会社(CPO)、ヘッジファンドなどの大口投機家
- Other Reportables
上記以外の大口トレーダー
- Non Reportables
上記以外の小口トレーダー
相対指数とは?
相対指数とは、各主体のポジションが、過去一定期間と比較して現在どのくらいの割合でブル、もしくはベアなのかを測る指標です。
当サイトでは6ヶ月と36ヶ月(3年) の期間を表示しています。%の割合が高ければ高いほどブル、低ければ低いほどベアです。通常80%以上でたくさん買われている、20%未満でたくさん売ら れていると判断できます。